鹿・ザ・怪文書

好きなものの話を壁に話しかける

帰ってきた夢女デスマッチ〜暴れ鹿地に堕つ〜

6月末、私はターミナル駅の喫茶店でケーキを貪り食っていた。
正午を少し過ぎたといった頃合い。 おなかはどうしようもなくペコペコで、 どう考えても待ち合わせ時間まで持ちそうにない。 というかちょっとハンガーノック起こしかけている。 筋トレにはまりすぎて筋肉を鍛えすぎたからだろうか、 最近めちゃくちゃ燃費が悪いのである。 糖分と炭水化物の塊を平らげて、 さて友達はもうすぐ着くだろうか、 とスマホの画面を覗くとメッセージが。

フォロワ「ごめん夢女デスマッチプレゼントを家に忘れた!」

なるほどドンマイ。
鹿「ええんやで。今度の機会に渡してくれ」

フォロワ「でも今日絶対勝ちたい。 勝ちたいのでちょっと実店舗行って買ってくるわ! 先ホテル行って待ってて!」
 
なんて?
いやそんなそこまでやることないやん。 どんだけ勝ちたいんだ怖い!そんなに勝算があるのか?! とおびえながら、私は駅からホテルへと移動を開始した。

さて、なぜこんな微妙な時期に、 その上近場で遊ぶ事になったのかという理由を述べておこう。
本来4月頭に、 某イベントで上京するついでにバリアンでも行ってラブホ夢女会で もやらん?という予定だった。しかし、 世は未曾有の大災害コロナ禍である。
その影響で本来の目的であるイベントが中止になり、 我々は頭を抱えていた。
じゃあもういっそ近場の高いホテル泊まるか! 交通費と宿代とイベントの物販で使う金足したくらいなら、お互い出せるでしょ! とヤケクソで某五つ星ホテルに泊まることになったのだった。

いやしかし、本当に五つ星ホテルはすごい。
ホテルの門をくぐった瞬間、ドアマンがスッと横から現れて微笑みながら、
「おはようございます。 チェックインの窓口までご案内いたします。お荷物をどうぞ」

ドアマン!ドアマンって現実におるんかワレ。
内心ビビりちらしながらも、 チェックインまで時間があるのでロビーで休みたい旨を伝えると、 そっとロビーまで荷物を持ってもらってエスコート。サービスが、 すごい。
ロビーの中心には、 入学式か卒業式でくらいしか見たこと無いようなとてつもなく大き い生け花がある。吹き抜けの天井にはシャンデリアが輝き、 大理石のフロアに敷かれた絨毯はふかふかなのにヒールで歩きやす い。 見るからに高級そうなソファはふわっふわですごくいい座り心地である。
いつものビジホなんてドアマンなど存在せずロビーに人が入ろうが 猫が入ろうが受付はスルー、ソファーなんて綿がぺちゃんこである。 あまりに世界が違う。

ポカーンとしているうちにフォロワが到着。
接触検温と手のアルコール消毒をしてから、 フロントへ向かいチェックイン。

「〜では、お部屋まで客室係○○がご案内いたします…… お荷物お持ちいたしますね…」

客室係。なんだそれすごい。すごく滑らかに荷物を持たれ、 エレベーターのボタンおしてくれる客室係さん。
クソ長い廊下を先導してくれる客室係さん。すごい。

「では、何かございましたらフロントまでご連絡くださいませ」

部屋のドアをそっと閉める姿さえ優雅で、 レベルの違いを思い知った。すごい。

さて部屋はというと、 遠くに海が見える位の高層階の角部屋だった。
ツインベッドにクソクソでかいテレビに、 ちょうどいい大きさのソファー。 デスクの上にはウエルカムフラワーのピンクのガーベラ。 なんだこれ。異次元か?
その上壁がめちゃくちゃ分厚い。すごい。耳鳴りがする位静か。
風呂はバスタブとシャワールームが別にあり、 めっちゃエッチやんけ…と震えた。 アメニティも何か知らん高級そうな化粧水だのシャンプーだのの使 い切りパウチが洗面台の横に並べられている。なにこれ。 もう元取れたわ。
せっかくのいい展望だから! とブンドドしたり写真撮影したりと一通りはしゃいだ後、 我々は昼食をとるついでに、飲み物やおやつを買いに部屋を出た。


しかしエレベーターから降りた瞬間。

フォロワ「ごめんちょっと部屋に忘れ物した!ここで待ってて! ここで!」

おうこいつまた忘れもんか? というかやけにここで待てって言うやんけ……なんでや……
そんなに鹿、目を離したら秒で迷子になりそうに見えますか!? 見えるな。いい子にして待ちます……はい……。
とエレベーターホールで待つことおおよそ五分。 再び合流した我々は駅直結の商業施設へと向かったのだった。

買い出しは実に平穏だった。
屋台風の店で替え玉無料のフォウを頼むも完全に食べるペースをしくじって一杯でおなかいっぱいになって悔しい思いをしたり、 カルディ名物切り落とし生ハムを買ったりとめっちゃ穏やかな買い出しだった。まるで、嵐の前の静けさだった____

 

 

 


部屋に戻ると、鹿のベッドの上に紙袋がっあああああああああ゛゛ !???!?!??
生まれたての子鹿のように震えながら近寄ると……
小冊子が、おいてある。

タイトルは「彼氏は一人で考える」
えっ無理、無理無理の無理ックマ
思い出しマジ無理してる。えっ無理。 無理ーゴールドより無理になってる。
鹿という選手は死にました。 ここでこのレポを書いてる私はただの抜け殻です。

だが、

だが読む~~~~~~~!!!!!!
いや読むでしょ。推しの書いた推し夢ソリッドブックだぞ。 読まずに死ねるか。
私は藤岡探検隊ばりの決死の覚悟を決め、ページを開き

 

そして死んだ

 
いや無理でしょ死ぬなって方が無理です。
鹿の夢彼氏、子犬ロリなんですね。かわいいんですよ。 かわいい系なんです。
そんなヤツが、私の好みを考えて、選んだ品物がこちら!

f:id:tiitiku:20200719224904j:image
f:id:tiitiku:20200719224908j:image

ダージリンの匂いのシャンプーとヘアパック、 ボディクリームのセット。
 
話は変わりますが私、 紅茶だとダージリンがいっとう好きなんですよ。 あのすーっとした香りとさわやかな苦みがね、 めっちゃ好きなんです。
何が怖いって、そんな話した記憶ないわけですよ。 フォロワとの通話で紅茶の話になることもないですし? ツイッターでも話した記憶ないわけですよ。 自分のツイートエゴサしますやん?

 

f:id:tiitiku:20200719224512j:image


一回だけしてた。いや一回だけしかしてないし。なんで。怖い。 というかなんでシャンプーとヘアパックなんだ? 紅茶そのものではなく?と思いながら読み進めます。
要約すると、
「前、 鹿が紅茶のアールグレイの香りのシャンプー探してたんだけど結局 無かった。でもなぜかそこまで残念そうじゃなかった。そういえば鹿ファミレスで紅茶飲むときとか、 お家にあったティーパックがダージリンだった!… 気持ち悪いとか言わないでよ好きな人だから見ちゃうでしょ?! じゃあ、 せっかくプレゼントするならダージリンの香りのシャンプーがいい かも!あと前にあげたのハンドジェルだったから、 ハンドクリームはかぶっちゃうよね…ボディクリーム?ス、 スクラブってなに?いいかも。えっ、 シャンプー小さいボトルの方がいいの?なんで? 合う合わないとかあるのか…そっか…」

って子犬ロリのマブダチと相談しながらプレゼントを考えるお話が 書かれてまして

おわかりいただけただろうか。
めっちゃ現実を混ぜ込んでくる~~~~~!!!!!
いやね、 前本当に紅茶のシャンプーが出るって聞いて買おう思ってたんです よ。
しかしそのシャンプーの取扱店が中国地方にあまりないマイナーなドラッグストアしかなくて、 せっかく足を伸ばして微妙に遠いドラッグストアまで行ったのに完売。
通販はデカいボトルのみで小さいお試し用サイズが売ってない。 アールグレイの香りっつっても香水で考えたら当たり外れあるしな ……とすっぱり諦めてたんですよ。
ふざけてやがる。
そしてプレゼントをもう一回見てみよう。 シャンプーとヘアパックのボトル、クソクソでかいのである!
そう。そう!

最初彼女が遅刻したのはこのためだったのである!
夢女プレゼントのため、 通販でこのシャンプーとヘアパックのミニボトルを買っていたらし い。しかし!それを家に忘れた。
でも今回絶対勝ちたいから、 ホテルまでの道程にある実店舗で購入してきたのだ。 だがでかいボトルしか無かったからこれを買ってきた、という。 これすさまじい値段なのに?こわい。
いやなんだその情熱。 しかもこの内容で絶対に勝ちたいから共通のフォロワーにも一枚噛んでもらったと。

なんでこんなに殺るか殺られるか二つに一つみたいな世界観なんで すか? ツギャッターまとめでみたハイロ夢女だってもっと治安良かったって。
しかし夢女としてさあ。か、解釈一致~!すぐ突っ走るし、 結局微妙に話聞いてない子犬ロリ!わかるわかります! ロリそういうとこある!

そして誕生日のハンドジェル。
これはレポをツイッターでしか上げてなかったからご存じないと思うんですが

 

f:id:tiitiku:20200719224556j:image


ということがありまして。別のフォロワーちゃんからいただいたプレゼントなんですが、 これに添えられたお話がもうかわゆうてかわゆうて! やれんかったんですよ。
ざっくり要約すると、誕生日、 子犬ロリ主導で普通のカップルみたいな、映画→ ランチというベタベタのデートをする。とみせかけて! 最後サプライズで夜の植物園デート。 プレゼントの内容はマブダチや仲間に相談しながら考えたんだよっていう甘いお話だったんですね。

 
ハンドジェルの匂いすっきりした匂いだから同じもの使えるなと思って買ったんだって笑う子犬ロリ。

 

これは鹿の好きなものの匂いだからきっと喜んでくれるだろうなって笑う子犬ロリ。


子犬ロリの成長を感じさせるな~~~~~!!!!!!!!!!! !
 
ていうかなんでどっちもこう、なんでちょっとお前らン???? なんでちょいちゅい共通するとこあるんですか?!
子犬ロリのマブダチの存在感とか! 子犬ロリのロリかわいいとことか!なんなんですか! お前ら影でつながってないよな??? 鹿の狂態をシェアしてねえだろうな貴様ら!
ひょっとして私がツイッタークソ垢の方で定期的に幻覚を語ってる からですか?!でも内容話した記憶無いよ?!通話でもないです。
だってうれしかったしなんかもうこの話しようとしたら何時間かか るってさわぎじゃないし。なんで?! やっぱ影でつながってんですか?!そうなんですか?! いや知らんけど。 

もう串刺しどころではない。滅多刺しである。 ヘラクレスだって12回殺されたら死ぬんだぞ。 もう一字一字にダメージ判定はいるし、 過去話のダメージも乗って1+1=2じゃないぞ20000だ。 10倍だぞ10倍。鹿殺し反対。

 


だが刺されっぱなしで死ぬ鹿ではない。
死なば諸共、当方に反撃の用意あり。 こっちにも夢プレゼントという殴り返しがあるのだ。
私は荷物の中から紙袋を取り出し、フォロワに投げつけた。

f:id:tiitiku:20200719223027j:image

紙袋の内容は、桜の形の飴細工・桜モチーフのピアス・ ドライフルーツ入りの砂糖。プラス夢小冊子!
季節外れ~~~~~!!
本来夢女会を開催する予定だったのは4月――そう、 桜の咲く季節。 その頃に調達した物品だったからここまで季節感が春まっしぐらに なった訳である。
そこで用意したのがこのお話!
ざっくりまとめると、 ホワイトデーのお返しに飴とピアスを用意したのに仕事だ引っ越し だとめちゃくちゃ忙しくて渡す暇も無くてもう六月になってしまっ た。どうしよう。そうだ、 次の休み二人で近場のいいホテルに泊まろう。それで、 渡せなかった事を謝って久しぶりにゆっくりしよう。 って感じのお話。
さて、そいつを読んだフォロワの反応やいかに!

フォロワ「うぎゅぎゅぎゅ…無理……殺す……」

おばあちゃん、鹿ならさっき殺したでしょ。
さっきまでの私のように無様にじたばたするのを見て、 心底愉快だった。
しかし同時に、今回の夢女デスマッチはあちらの勝利だな、 と感じていた。
いやだってなんだよそのリサーチ力と記憶力。 そして勝つためなら文字通りなんでもしてくるその精神。こわっ。
鹿、完全敗北Sです。

 

そんなこんなで夜は更けていき、 第二回夢女デスマッチは終わった。
今回伝えたいことは二つ。

 

一つ、近場五つ星ホテルで遊ぶの、めちゃくちゃいいぞ。

 

そして二つ。次は絶対負けない。


再戦の誓いを胸に抱きながら、このブログ書き記す。